米国 コミュニティ投資銀行 ShoreBank

画像Shore Bank は、Traction Software 社の TeamPage(Enterprise Wiki and Blog)が、マイルストーンに焦点を当てたコミュニケーションとコラボレーションのためのコンテンツ マネジメント プラットフォームとして使えることをそのパ イロット期間で確認し、正式採用に至りました。切り替えはまさに一晩で終える速さでなされました。

ShoreBank について

Shore Bank はアメリカで最初のコミュニティ開発と環境対応の銀行系持ち株会社です。2007 年 2 月には、その持ち株銀行と非営利団体を合わせて 2 億ドルの会社で、国内 6ヶ所、計 474 名の従業員を抱えるまでになっています。その本部はイリノイ州シカゴにあります。

TeamPage の初期パイロット開始

ShoreBank では最初 TeamPage をアドホックなディスカッション ボード、ドキュメント共有と編集、そして外部の RSS を取り込むチャネルとして導入しました。その後、TeamPage の柔軟性とコラボレーション アクションの容易性に自信と理解が深まり、ビジネスプロセスへの適用を考えるようになりました。

ShoreBank originally installed Traction TeamPage for ad-hoc threaded discussion, document sharing and editing, and as a channel for external RSS feeds. After gaining confidence in and realizing the flexibility and ease of collaboration in TeamPage, they sought to apply it to more formal business processes.

マイルストーン マネジメントを一晩で導入

ShoreBank の IT 部門には常時 40~100 に及ぶ解決すべきマイルストーンがあります。ひとつひとつのマイルストーンでは、相当量の詳細なやりとり、交信量があります。マイルストーン管理は TeamPage に移行してからは Email とスプレッドシートによるビジネス進行から Wiki を使うようになり、全体プロセスを大きく改善できました。

KMWorld の記事 Blogs and Wikis: Ready for Prime Time? で ShoreBank の上級副社長 兼 IT 部長である John Evans は次のように述べています。

TeamPage は我々のプロジェクト マネジメントの具体的な活動だけでなく、全体としてのプロジェクト バランスを見るうえでも役に立っている。進行中のいずれかのプロジェクトが関連しているすべてのマテリアルを追跡できるのだから。

IT グループでは、マイルストーン マネジメントとそれを中心としてコミュニケーションをサポートするために TeamPage のブログと Wiki を導入しました。「進度方向」のようなものはブログ スタイルで時系列的に管理され、マイルストーンのプロファイルや要求仕様、あるいは進行体制のような記事は何度も書き換え可能な Wiki スタイルで管理されています。

マイルストーンの発行と編集

個々のマイルストーンは、マイルストーン仕様ラベル(マネージャ ラベル、進度ラベル、開始日、終了日)で定義と割り当てが行われ、すべての関連するコミュニケーションはひとつの、あるいは複数のマイルストーン ラベルが付けられます。複数のマイルストーンに関連するページがあります。ShoreBank は Traction Software 社のプロフェッショナル サービスを受け、マイルストーン プロファイル ページの発行と編集を容易にするためのフォームを開発しました。

マイルストーン エディタ - Creating the 2230 Move Milestone:

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発行されたマイルストーン - ラベルの付いた近々にやるべきタスク(AJAX 対応のチェックボックス)。割り当ての詳細、そしてそのマイルストーンに関連する最新の動きを確認できる。

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上の例は、いつの時点がアクティブであった 75 マイルストーンの中のひとつです。次の Wiki ページは、TeamPage のセクションを含む形で構成され、ToDo ラベル、 Milestone ラベルのついたページをアルファベット順にリストするインデックスページです。

アクティブなマイルストーンをアルファベット順に一覧するセクションを含む Wiki ページ

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マイルストーンを中心としたコミュニケーションと情報マネジメント

常時 75 以上がアクティブな状況では、Email は連絡、そして状況を把握するツールとしては適していません。ひとつのマイルストーンをとってみても次のような内容が含まれてます。

  • 進度報告
  • 会議録
  • 要求仕様
  • 質問
  • 問題点レポート

TeamPage では、ひとつのページに複数のラベルを付けることができますが、1枚のページに付けるラベルは必要最小限にとどめています。内容は何か(例えば「進度報告」)とか、他のマイルストーンへの関連(上の例の milestone:2230move のように)などです。「問題点レポート」には ToDo が付くでしょう。問題レポート、要求仕様書、あるいはマイルストーン自体にはマネージャラベルを使って割り当てが行われています。

質問と問題点の区別に最初は少し戸惑いましたが、John は的確に分けています。問題点はプロセスを「止める」もの、だから最重要課題としてマイルストーン マネジメント ダッシュボードで一番先に解決されるべきものです。質問は。その逆にプロセスを加速させるものなので、仲間たちがより速く、よりよい解答を出そうとするからです。

IT プロジェクトのニュースページは、すべてのアクティビティをその内容に応じたセクションで区切られたメインペインを持つダッシュボードです。また、ラベルごとに何が起こっているかを知ることができるページでもあります。

プロジェクトのニュースページ - 最新のコンテンツとラベルの動きをまとめたページで、簡単にセクションに投稿できるボタンが表示されています。進度報告と会議録セクションに続いて、未解決の問題点、質問、すべての最新記事、掲示板のセクションがあります。

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インタラクティブなドリルダウンと柔軟なレポート

通常、プロジェクト ニュースページのセクションはタイプ別(会議、進度報告、すべての最新)にほとんどの最新の活動を表示しています。プロジェクトのメンバーやリーダーはいつでもこの最新情報を一瞥で知ることができます。

MBD-Online マイルストーンでは、チームメンバーの一人が関連するマイルストーンのすべてについてドリルダウンし、未解決の問題点を確認したいと言い出しました。それは実現されています。

MBD-Online と To Do ラベルが付いた記事の一覧ページ - 最初の段落だけを表示するスタイル

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ミーティング サポートとして、TeamPage の内容を柔軟に出力できることも不可欠です。Traction Software 社のプロフェッショナル サービス チームとともに、同社は特別なフォーマットでのエクスポート機能を付加しました。マイルストーンの内容をクロス集計するスプレッドシートへの出力が可能となり、定期的なミーティングでのレビューと当時に大いに役立っています。

Excel へのエクスポート - ミーティングでのレビューと並べ替え

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慣れ親しんだファイル形式へのエクスポート機能が以前の管理形式から TeamPage を使った新しい管理への移行をスムーズにしました。スプレッドシートはミーティングでマイルストーンについてのレビューと思考を柔軟なものにしまhした。それだけではなく、議事録から直接 TeamPage に入り、いろいろなマイルストーンを検討できるのです。

コラボレーションのブレークスルーと前進

プロジェクト マネジメントに関するコミュニケーションにブレークスルーが起きたといっても過言ではありません。Wiki システムは、個々のマイルストーン、関連マイルストーン(群)、マネージャ単位でその進度や問題点を素早く評価できるようになったからです。単にビジビリティが向上しただけでなく。かつての混乱しきったコミュニケーションも、今では Email より容易な Wiki ページでスムーズに流れ、日常的な進行に関してはまったく壁がない状況が実現しました。

2007 年夏までの 1 年にわたるテストに耐えたこと、一晩で切り替えができたこと、はこの最小構成がコラボレーション プロセスとして十分であることを示しています。1 年経った今、136 のマイルストーンが「終了」とマークされ、40 が進行中、3 つが先延ばし、19 がスケジューリング待ち、という状況です。

システム全体として、その履歴確認、日単位、週単位、月単位での終了、集計、その終了までの経緯を知ることを可能にしました。すべての問題点の把握や問題にぶつかっているマイルストーンを見出すことが容易になりました。マネージャごとに見てみること、そして一人のマネージャが直面する問題や納期の問題を知ることができます。同時にこの容易なコミュニケーション手段は、プロジェクト マネジメントとプロジェクトの実際の参加・運営の両面で役立っています。

現在、このマイルストーン マネジメントは 2006 年夏から 1 年経ち、確固たるものになっています。ShoreBank は、IT 部門間だけでなく、全組織で横断的に使われるモデルにしようとしています。

ShoreBank の関連記事もご参照ください。
Bill Ives 執筆 Another Enterprise Blog and Wiki Success Story from Traction – Shore Bank Blog426: The Yin and Yang of Enterprise 2.0, the scruffy-neats, and INNATS
Press197: 19 June 2007 | E2.0 Conference - E2.0 in Action ShoreBank Case Study
Public1022: 2007 年 1 月 | ブログ と wiki: 準備はできてる?

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