アルコア社の事例: ITプロジェクトとコンプライアンスへの対応

画像アルコア・ファスニング・システムズ社 (Alcoa Fastening Systems) のIT部門において、TeamPageは、業務にかかる時間とコストを削減するキー プロダクトです。コンプライアンス活動にかかる時間の61%削減し、ITシステムの構築所用期間を1年4ヶ月から7ヶ月に短縮できました。

会議の無駄を省いて業務改善

同社のジョー=クランプラー(Joe Crumpler)氏は、オラクルのシステムのアップデート作業の状況をiPadでチェックしていました。このシステムは、世界中の支社や支店での業務で使われるもので、そのアップデート作業はとても重要なものでした。

私は金曜日の24時1分(土曜日の午前0時1分)にテストを開始しました。オラクルのアップデート作業プロジェクトのリーダーを集め、作業の始め方と状況報告・共有のやり方について計画を立てました。作業の受け渡しはメールで、プロジェクトの進捗報告はTeamPageの近況アップデートを使って行うことになりました。

私が就寝したのは午前1時30分でした。翌土曜日の朝7時15分に起き、ベッドに寝転んだままiPadを手に取り、寝ている間に届いたメールをチェックしました。メールの受信箱は、TeamPageから届いた近況アップデートの通知でいっぱいになっており、まるでTwitterのタイムラインを見ているようでした。TeamPageから届く通知メールは、進捗のチェックにちょうど良い分量で、朝のミーティングの前に20分ほどかけてザッと読むだけで、私が寝ている間にプロジェクトに発生した重要事項の基本的な理解ができました。進み具合が計画よりずいぶんと遅れている、ということも。

幸いなことに、30分の短い打ち合わせを1日2回開くだけで進捗会議が済むようになっていました。TeamPageを使いはじめる前は1回の会議に2時間30分も費やしていたのですから、会議の時間が80%も削減されたことになります。効率的に会議を済ませられるようになったお陰で、本来の業務に集中することができます。これならスケジュールの遅れを取り戻し、彼も週末を楽しめそうです。

私がプロジェクト管理にTeamPageを使う理由のひとつは、TeamPageを適切に使うことによってプロジェクトの進捗報告会議に必要な時間を劇的に減らせることにあります。私の中国およびカルフォルニア州ニューバリーパークのQADプロジェクトでは、1日につき30分の会議を2回開いています。プロジェクトのチームのメンバーは、会議において無駄な時間を過ごすことなく、本来すべきことに集中できています。残念ながら、ある買収プロジェクトでは、情報のフローが複雑なため1日の会議に何時間もかかることがありますが、オラクルのアップデート作業プロジェクトでは、朝と夕方、1日2回の30分会議だけで済みました。

それでは、その30分会議をどのように進めているかをご紹介しましょう。

(1) 未解決の問題のおさらい

チームのメンバーは、近況アップデートで流れてきた報告から問題を見つけます。私たちは、1件1件の問題を1件1件のタスクとして登録(投稿)します。さらに問題のタイトルとそれに対応するタスクへのリンクとを一覧にまとめ、1日1回、問題状況報告としてプロジェクト管理のスペースに投稿します。これらの記事やタスクは、プロジェクトに関連するマイルストーンにも紐付けて管理します。それぞれの問題についての話し合いは短く済ませます。重要な事は、問題やその影響を正確に記述することで、それから「誰が、いつまでに、何をするのか」を決めます。

(2) 5分間の報告

問題の復習が終わったら、プロジェクトの次のステップの実行責任者が、プロジェクトの最新状況を5分間で報告します。この5分で、チームメンバー間の意識や認識の統一を図り、コメントやスケジュールへの理解を深めるのです。

(3) 新しい問題

最後に、チームのメンバーはお互いに潜在的な問題がないかどうかを話し合います。どんな些細な問題でもOKです。ひとつひとつの問題が正確に報告され、どの程度の影響があるかを評価し、担当責任者を割り当てます。担当者は、責任を持って問題を解決するか、またはプロジェクトの進行を助けるための計画を立てます。

私たちは、これらの3つのステップをすべてTeamPageに記録し、プロジェクトのメンバーではない社員とも進捗を共有しています。ステップ1は、1件の議事録の記事として投稿します。ステップ2は、TeamPageのプロジェクトに投稿済みの最新近況アップデートです。ステップ3は、TeamPageのプロジェクト管理画面に表示されているタスクへのリンク集を作り、別の記事として投稿します。そして、それぞれの問題を実行中のマイルストーンに関連付けます。

今回がTeamPageの近況アップデートを使う初めての試みだったので、私はチームのメンバーが同機能を使うように仕向ける必要がありました。使うように命令したわけではありませんが、強く推奨しました。これまでのところ、メンバーは期待以上の効果を出しています。効果が出ている理由は、近況アップデートがTwitterと同じように簡単に使えるからでしょう。書くのに時間もかかりません。メンバーは、達成したことを書くだけです。数秒で済みますよ。

プロジェクト管理とタスクトラッキング

4日間に渡るプロジェクトの作業は成功しました。クランプラー氏と同社の情報サービス部長のブライアン=チュリス(Brian Tullis)氏は、Next Things Nextで次のように語っています。

今回のプロジェクトでは、TeamPageのプロジェクト&タスク管理機能を使って、およそ180もの問題をクローズできました。スクリーンショット(下図)をご覧ください。「Go live Issues Log」というマイルストーンを開くと、関連付けられた未解決の問題タスクが一覧表示されます。マイルストーンへのリンクの左側には達成度がグラフ表示され、179件のタスクのうち175件が解決済みであることが見て取れます。

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TeamPageを使い始めてから、それまで別々のメールのフローを追っていた技術チームの全員が、TeamPageに登録された問題タスクの中で、その問題についての話し合いができるようになりました。また、発生した問題の状況を正確に次の担当部署へ伝えられるようになりました。

これらの恩恵は、プロセスを進めるための必要不可欠な要素であり、4日間に渡るプロジェクトを進める間、Twitterのフィードのような近況アップデートを使って問題を見つけては解決し、プロジェクトに関連した情報を部署内外の人々とシェアできました。プロジェクトは成功に終わり、残った未解決問題は私たちの業務プロセスに引き継がれました。

オラクルのアップデート作業プロジェクトのような、各作業の状況が目まぐるしく変わる案件では、各作業に注目して進捗を把握することは重要です。しかし同時に、プロジェクトの全体にズームアウトして、他のタスクや近況アップデート(仕事のつぶやき)、質問や回答、ディスカッションなどにも広く目を配る必要があります。

TeamPageのタイムラインや近況アップデート、または検索で見つけた投稿などから、1回のクリックで、投稿者のプロフィールページにアクセスできます。そこから投稿者に連絡を入れたり過去の投稿を読んだりできます。(このとき、アクセス者の閲覧権限のあるものだけがプロフィールページに表示されます。その人のすべての投稿が見えるわけではありません。)

情報と情報とを紐付けられるのがTeamPageの強み

TeamPageでは、Wikiページや近況アップデートのあらゆる段落に「次のアクション」としてタスクを登録(投稿)できます。登録されたタスクは、登録元のWikiページや近況アップデート、さらにはプロジェクトやマイルストーンなどとも関連付けられており、ダッシュボードや検索を使って業務で使いやすい形で利用できます。

Next Things Next の別の記事で、ブライアン=チュリス氏は次のように述べています。

私たちは、ハイパーテキストとリンクを活用した、プロセス管理と文書管理ができるプラットフォーム(TeamPage)で仕事をしています。これにより、いくつかの興味深いことが起こりました。例えば、私たちは今、社内システムのバージョンアップ作業プロジェクトを進めつつ、システムのマニュアルの改訂を進めているのですが、Wikiで作られたマニュアルにバージョンアップ作業についてのタスクが登録されることがあります。マニュアルの内容に沿った、必要と思われる作業を、マニュアルの中にタスクとして登録できるのです。

  • プロジェクトにアクセスすると、私が注目して何かアクションを起こすべきタスクが表示されます。
  • 報告記事にアクセスすると、その報告記事に登録されたタスクが表示され、そのタスクが特定のプロジェクトに紐付けられていることがわかります。
  • ユーザーのプロフィールページ(マイページ)にアクセスすると、そのユーザーが担当しているタスクが表示され、タスクがどこで発生したのかやどのプロジェクトに紐付いているのかわかります。
  • つまり、1つのタスクを3つの場所から3つの見方ができるわけです。その3つはバラバラではなく、お互いに連動しているのです。

ブライアン氏のチームは、アルコア・ファスニング・システムズ社内の業務パフォーマンスを、TeamPageを導入する前と後との3年以上に渡って調べました。そして、「TeamPageを使うことで、コンプライアンス活動にかかる時間を61%も削減できた」と結論づけました。

私たちは、要件定義からリリースまでを7ヶ月で実現しました。米国からの技術チームは、解析チームを手助けしました。我々は、普通なら少なくも2倍の時間とさらなるリソースを必要とする仕事を、期日内に、しかも予算より少ないコストでやり遂げました。このプロジェクトにより私たちは表彰されましたが、しかし、単にTeamPageで計画して実行しただけなのです。 (from Enterprise 2.0 and Observable Work: Recap and Speakers Notes)

企業向けソーシャル ソフトウェア プラットフォームでこの仕事を整備することにより、文書の管理、テストの実行、そして7つの支社から必要な情報を調べることに費やされる無駄な時間を61%も削減しました。この61%という数字は、フルタイムなリソース2人分に匹敵します。 (from Social Software for Business Performance - Some Perspective)

Deloitteの報告書に見るTeamPageのベネフィット

アルコア・ファスニング・システムズ社におけるTeamPage使用事例や計測可能な改善効果については、Deloitte の報告書 (PDF) で詳しく述べられています。

この報告書は、アーリー アダプター企業である、アルコア・ファスニング・システムズに焦点を当てている。同社は、Traction TeamPage ソーシャル ソフトウェア ツールを導入することで、従業員の生産性を著しく向上させ、コンプライアンス活動に必要な時間の 61% もの削減に成功した。

以下は同社の社員から集められた声です。

  • TeamPage は、インフォーマルな仕事をやり遂げることができるツールだ。
  • TeamPage を使えば、議事録を投稿し、その議事録から関連する個別のアクション(タスク)を起こすことができる。そして、適時コメントしてアクションの状況をアップデートすることもできる。TeamPage によってコミュニケーションの透明性と効率性が向上した。
  • TeamPage を使ってわかったことは、自分で自分の仕事を改善できる、ということだ。TeamPage を使えば仕事をより速く遂行できるし、同僚とより効果的なコミュニケーションができる。
  • 従業員は、TeamPage を使った経験を自分のものにして、自分の経験や知識が役に立つプロジェクトが他にあれば、自ら貢献するようになる。
  • また、従業員は、問題が発生した時にそれにすぐ気づき、自分の経験に基づいて問題解決に注力するようになった。TeamPage を導入する前は、こういうことが単純にできなかったのだ。
  • TeamPage によって、リソースの配分がわかりやすくなり、マネージャーたちは必要な判断をすぐに下せるようになった。

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