デカゴン デバイス社の事例: ISO 9001 品質管理、製品開発計画、プロジェクト管理、進捗管理など

Decagon Devices Logoデカゴン デバイス社 (Decagon.com) は、水が大地から植物を通じて大気へと流れる過程 (SAPC) での、水、光、熱を計測するための特殊な機器を製作しているメーカー企業です。同社の機器は、米国における食品会社上位100社のうち、食品の水の働きの計測において80%のシェアを占めており、多くの農場で土壌中の水分や栄養素を計測するために使われています。

また、アメリカ航空宇宙局 (NASA) により、湿度や風を計測するために火星探査で使用されました。

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そんなデカゴン デバイス社は、プロジェクト管理、ISOに基づいた進捗管理、社内のコミュニケーションとナレッジマネジメントにTeamPageを採用、使用しています。

デカゴン デバイス社の成長

デカゴン デバイス社は、1983年にゲイロン=キャンプベル博士 (Dr. Gaylon Campbell) とその息子たちによって設立された小さな家族経営企業でしたが、約 12 年前から、規模を大きくしてたくさんの従業員を雇うようになりました。今では従業員数はおよそ 120 人で、その数は毎年増加しています。元社長のタムシン=ジョレイ氏 (Tamsin Jolley) と現社長のスコット=キャンプベル氏 (Scott Campbell) は、ゲイロン博士の子どもです。

2008年に、同社は、その家庭に優しい企業風土により、ウォール・ストリート・ジャーナルの「最も知られた中小企業」に選ばれました。投資家にとって、この「家庭に優しい企業風土」によって同社が有名であり続けることや、顧客対応に深く取り組み続けること、そして製品の品質を向上し続けることは重要なことです。この要求から、同社はISO認証取得に取り組み、文書のナレッジ化、日々の業務の継続的な改善(カイゼン)、同社の経営計画の立案に活用するようになりました。

TeamPageの採用と使用

2008年12月、デカゴン デバイス社の一部門がTeamPageを使い始めました。その後、TeamPageを採用する部署が増え、全社展開するに至りました。同社での使用目的・用途は次のとおりです。

  • 全社での情報の共有
  • 製品管理
  • プロジェクト管理
  • 改善管理
  • 標準作業手順書 (SOP) およびトレーニング

以下、それぞれを詳しくご紹介します。

全社での情報の共有

デカゴン デバイス社は、TeamPageを全社員に公開し、日常の仕事に使っています。ダッシュボード(下図)には、主要ニュース、出張や会議の報告、健康管理のお知らせ、社員のニュースなどが並んでいます。「社員の注目ニュース (Employee Spotlight)」セクションでは、社員のプライベートな面も公開しており、社員がお互いをよく知り、社員の結束を高めるのに役立っています。

トップページ(フロントページ)

製品管理

デカゴン デバイス社のTeamPageには、製品ごとのスペースが作られています。各スペースでは、製品の調査から開発、改善まで(研究開発 (R&D) からフェーズ「3」までの開発工程、そして実際の製造や製品の改善・改定まで)が記録され、追跡できるようになっています。

下図は「Aqualab」製品のダッシュボード画面です。ここでは、デザインのスペック、マーケティングの素材、開発フェーズごとのレビュー、議事録、メンバーの役割など、製品に関するあらゆることが一目で見渡せます。最新状況をすぐに把握できるので、新しいメンバーをチームに配属させることも容易になりました。

製品管理ダッシュボードの例

プロジェクト管理

全社規模のプロジェクトもTeamPageで運営されています。そのひとつの例が、RoHSに対応するための「無鉛コンプライアンス」プロジェクト(下図)です。すべての製品での鉛の使用ゼロを達成するには数年を要しました。また、様々な段階で様々な部署からの注意深い協力が必要でした。このイニシアチブの過程で作られた洗浄報告書、会議録、テスト結果は、「Lead Free」スペースに登録(投稿)されており、社員がアクセスできるようになっています。

無鉛化プロジェクトの例

改善管理

効率性と品質の向上を維持するため、デカゴン デバイス社は、核となるいくつかの仕組みを確立しました。

  • 是正処置および予防処置 (CAPA)
  • 設計変更指示 (ECO)
  • 故障分析 (FA)
  • 検査

同社は「全員参加型」の企業です。社員なら誰でも製造工程の改善を提案したり、問題を修正したり、製品を改良したり、システムを検査したりできます。これらはTeamPageに記事テンプレートを使って投稿されます。投稿された内容は、タグを使って、「受付済み」「対応中」「完了」または「中止」に分類されます。CAPAの「変更管理」は、製品開発やサポートだけでなく、社内のすべての工程に適用されています。

業務カイゼンのダッシュボード画面

その CAPAを運用しているスペースが、「CAPA」スペースです。このスペースには2つの注目すべきものがあります。

  1. 改善の要求を投稿するための、ダッシュボードの利用(上図)
  2. CAPAやECOのための、シンプルな記事テンプレートの利用(下図)

ダッシュボードのセクションの「追加」ボタン(「Add」ボタン)をクリックすると、テンプレート付きの記事作成画面が表示されます(下図)。これを見れば誰でもCAPAの流れがわかるようになっています。

業務改善の要望テンプレート

テンプレートは、投稿済みの記事から新しい記事を作成する機能です。つまり、テンプレートは、既存の記事のコピーとなります。テンプレートを変更するには、テンプレートとして指定された記事を編集すれば良いだけなので、誰でも(権限があれば)簡単に編集して管理できます。

社員は、テンプレートが読み込まれた改善要求記事に記入し、投稿します。投稿された記事は、「CAPA」ダッシュボードの「投稿済み (Submitted)」セクションに表示されます。担当する社員は、その投稿された記事を元に、CAPAプロセスに基づいて、改善作業を管理、進行させます。

TeamPageのコメント機能を使うことで、誰でも自分の関心のあるディスカッションに参加したりアイディアを加えたりできるようになりました。

標準作業手順書とトレーニング

デカゴン デバイス社の標準作業手順書 (SOP = Standard Operating Procedures) は、同社のマーケティング、営業、管理運営、顧客サポート、エンジニアリング、操作・運転についての標準的な手順書です。品質管理イニシアチブの一環として、すべてのSOPはTeamPageに投稿され、レビューされ、そしてそのまま(画面で)使用されています。手順書をいちいち印刷するといった時代遅れなことは、もはや行われなくなりました。

標準作業手順書ダッシュボード画面

トレーニング作業もTeamPageで管理されています。トレーニング課のマネージャーたちは、TeamPageにトレーニングの進行状況を投稿し、どの部署の誰がどのようなトレーニングを終えたのかがわかるようにしています。編集履歴を見れば過去のトレーニング状況はすぐにわかるのです。

上図のダッシュボードでは、部署や役割ごとにトレーニングがまとめられています。TeamPageのドラフト&パブリッシュ機能を使って、トレーニング内容を更新して一般社員に公開する前に、トレーニング担当者だけがドラフト状態で更新内容をチェックできます。

SOPの改善はCAPAから生まれることがあります。この場合、SOPとCAPAはリンクされます。つまり、SOPはCAPAと結びついた「生きている資料」となり、決して固定的なドキュメントではありません。

ダッシュボードと Attivio プレミアム検索

TeamPageに投稿・アップロードされた情報は、セクションを使って、タグ、記事の種類、キーワードなどに準じて、ダッシュボードに分類表示できます。この柔軟性がTeamPageの強みです。

ダッシュボードに収まり切らない情報を探し出し、引き出すために、Attivioプレミアム検索機能が活躍しています。検索結果は、サイドバーのボタンをクリックするだけで、簡単に「投稿先スペース」「投稿者」「タグ」「記事の種類」などの条件でい絞り込みができます。また、地名、メールアドレス、人名などの自動抽出機能も備えています。

TeamPageのダッシュボード、検索機能、そして絞り込み機能によってTeamPageからあらゆる情報を素早く探し出せます。各社員のコンピューターのメールやファイルに情報が散乱してしまう問題は、同社にとって過去のものとなりました。

ISO 9001 認証取得と TeamPage による品質管理

デカゴン デバイス社は、最近、3年ごとのISO認証の更新を終えました。これは「同社の品質管理システムは ISO 9001:2008 に基づいている」ことを意味します。この品質管理システムの心臓に当たるのがTeamPageです。同社のISO 9001証明書は、「品質管理システム (Quality Management System)」スペースに、効率的な生産方法や、品質管理とISOに関連した情報や会議録とともに投稿・保管されています。

ISO取得証明書

生産力向上に役立つTeamPage

全社規模の情報共有、生産管理、プロジェクト管理、SOPとトレーニング、ISO準拠の品質管理は、TeamPageの素晴らしい使用事例です。これらの使い方を業務に取り入れることで、自社製品やサービスの品質向上や、より訴求力のあるものへの改善など、大きな効果が期待できます。

デカゴン デバイス社は今後も、コラボレーション、作業の記録と追跡、情報の検索、改善の管理、営業、マーケティング、サポート、製品の生産などにTeamPageとAttivioプレミアム検索を使い続けます。トラクション・ソフトウェアは、高品質で革新的で、かつ従業員に優しい企業である同社を、今後もTeamPageを通じて支援し続けます。

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